金消契約(金銭消費貸借契約)とは|確認すべき7つのポイント

 金消契約(金銭消費貸借契約)とは|確認すべき7つのポイント

マイホーム購入時、今や多くの方が住宅ローンを利用されています。
この住宅ローンを借入する場合、借入する金融機関と住宅ローンの契約を交わす必要があります。
この契約を『金銭消費貸借契約(別称:金消契約)』と言います。

要は「金銭消費貸借契約(金消契約)」とは、簡単にいうとお金を借りる契約(ローン契約)という事です。
聞きなれないこの「金銭消費貸借契約(金消契約)」ですが、マイホームを買うときの住宅ローンを利用したいときや、投資用不動産を買うときの不動産担保ローンを利用しるときには欠かせない契約なのです。

 新型コロナウイルスで住宅ローンの返済に困ったら 

実は新型コロナウイルス蔓延により収入減、ボーナスカット、営業自粛による資金繰りの悪化となり、住宅ローンが支払えなくなる可能性のある人、とうとう払えなくなった方が多数となっていて、政府が救済処置を発動していますが、この金消契約の条件変更することで解決しようとしているのです。もし、「住宅ローンの返済が厳しくなってしまった」「今後、住宅ローンの返済が心配」「このままでは破綻してしまう」という人は、各金融機関では専門相談窓口を設けていますので、遠慮なくすぐに利用されている各金融機関の相談窓口へ、お問い合せして相談しましょう。例えばフラット35を提供する住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の場合、新型コロナウイルスの影響を受け勤め先の経営悪化で収入が減少した人や解雇された人のほか病気で返済が困難になった人は、特例を利用できれば、月々の返済額を減らし返済期間を最長で15年延長できます。また、各銀行でもこれに準じた特例を設けているので、まずは相談してみましょう。
住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)
https://www.jhf.go.jp/topics/topics_20200323_im.html全国銀行協会(都市銀行・地方銀行 他)【ご利用銀行が検索できます。】
https://www.zenginkyo.or.jp/topic/covid19-jbamembers/信用金庫、信用組合、労金については各行にて連絡先を設けていますので、それぞれ借り入れ先行へ連絡してみてください。なお、金融機関へのご相談は、必ず「住宅ローンを滞納する前」に住宅ローン借入先である金融機関にご相談して下さい。理由は、住宅ローンの滞納が始まった後に相談した場合、返済能力がないと判断されてしまい良い対応をしてもらえない可能性があるからです。また、今回のように異例なケースでは各金融機関において、ご相談や手続きが集中する事が予想されますので、先延ばしにせず、一日でも早くご相談する事をお勧めします。
さて、新型コロナ禍で注目されている『金消契約』ですから、その内容を今一度確認しておく事はとても重要なのです。

そこで、この記事ではマイホーム購入時にする諸々の契約の中でも、金銭消費貸借契約に焦点を当て、

  • 金消契約(金銭消費貸借契約)とは、どういうもの?
  • 金銭消費貸借契約書(金消契約書)に記載される項目
  • 金消契約までの流れ
  • 金消契約までに確認しておくこと
  • 金消契約に必要なもの&諸経費
  • 金消契約当日に行うことは?
  • 金消契約終結時の所要時間は?

などについて書いていきます。

ここでは、金消契約の基本と注意点までも解説していきます。
余念ない準備のためにも、ぜひ、最後まで読み進めてみて下さい。
ここは必ずあなたの役に立つはずです。

本記事のテーマ

【基本中の基本】マイホーム購入と住宅ローン、金消契約の関係
『住宅ローン借入時の契約「金消契約(金銭消費貸借契約)」の完全ガイド』
~金消契約(金銭消費貸借契約」締結時の必要事項を完全解説!!!~

 

マイホーム購入と諸々の契約

マイホームを買うとき、大きなお金がかかるにもかかわらず人生でそうそう回数がある場面ではないこともあり、慣れないとは思いますが、ただどうしても素通りできない契約が金銭消費貸借契約(別称:金消契約)でもあるため、事前にどういう事を行うものなのか確認しておくことがいいでしょう。

とくに「何に注意すべき?」「どんなものなのかわからないから不安」という方も多いのではないでしょうか?

そこで今回の記事では、「何に注意すべき?」「どんなものなのかわからないから不安」を解消していただくために、住宅ローンの流れを押さていただくために、『金銭消費貸借契約』について金消契約を締結する前に確認すべき7つのポイントを解説していきます。

以下7つのポイントを確認していただくことで、金消契約がスムーズにおこなえるようになり、思わぬ売買遅延となるリスクも回避できるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

実は、銀行から住宅ローンを借りる時に必要な契約は、この「金銭消費貸借契約(金消契約)」だけではありません。

この金銭消費貸借契約以外に、抵当権設定契約、保証会社の保証委託契約、「団体信用生命保険」申込書兼告知、団体信用生命保険(団信)、火災保険質権設定契約など諸々あります。

ここでは、このうち「金銭消費貸借契約(金消契約)」について詳細解説していきます。

金融機関から住宅ローン融資の承認が得られたら、住宅ローンの借り入れ申込者(債務者)と金融機関との間で住宅ローンの契約、つまり「金銭消費貸借契約(金消契約)」を取り交わします。

※ここでは代表的な契約をお伝えしましたが、借りる人の個々の事情より、金融機関から他の契約を求められる場合もあります。具体的には、融資を受ける金融機関に確認をしてください。

金銭消費貸借契約(金消契約)の基本

金銭消費貸借契約とは、借主が、貸主から金銭を借り入れてその金銭を消費し、その借入額と同額の金銭(利息付の場合は利息分も含めて)を貸主に返済するという契約のことです。

住宅を購入するために、住宅ローンを金融機関から借り入れる場合には、購入者は購入する住宅に抵当権を設定し、抵当として金融機関に差し入れるのが一般的です。

この場合には、金銭消費貸借契約と抵当権設定契約をまとめて一つの契約書に盛り込むことが多く、こうした契約は「金銭消費貸借抵当権設定契約」のように呼ばれます。

金銭消費貸借契約を交わすのは、どんな時?

金銭消費貸借契約は、金融機関や貸金業者から融資を受ける場合に交わすことになります。

体的には、以下のような場合です。
・銀行から融資を受ける
・住宅ローンで融資を受ける
・消費者金融から借入をする
・カードローンでお金を借りる
・親戚や知人からお金を借りる

返済を前提とした金銭の貸し借りはすべて、金銭消費貸借契約の対象となり得るといえるでしょう。
ここでは、この中でも住宅ローンで融資を受ける場合の金銭消費貸借契約の解説なります。

金銭消費貸借契約書(金消契約書)に記載される項目

金銭消費貸借抵当権設定契約には次の契約条項が記載されるのが通例です。

① 借入金額・利率・返済期日・遅延損害金
② 返済の延滞や債務者の信用状況の悪化が生じた場合の措置
③ 不動産に対する抵当権設定
④ 不動産の滅失等の場合における追加担保の差し入れ
⑤ 不動産の売却・賃貸借等の制限
⑥ 火災保険への加入
⑦ 保証人または保証会社による保証

今般のコロナ禍による住宅ローン利用者への救済処置は、『②返済の延滞や債務者の信用状況の悪化が生じた場合の措置』について救済されるということです。

このうち、下記「期限の利益の喪失条項」も含まれています。

コロナショックで注目される契約条項・「期限の利益の喪失条項」とは⁉

今般の新型コロナショックでは多くの住宅ローン利用者が返済に窮している現状があり、それを政府の要請で各金融機関が救済処置を設けています。
具体的な救済は、返済期限の延長や、この「期限の利益の喪失条項」の適用除外になります。
では、その中身とはいったいどういう内容なのかをここでは説明しましょう。
金消契約中の「期限の利益の喪失条項」は特に注意しよう!
金銭消費貸借契約(金消契約)には、契約中に借主(債務者)の返済滞納・無届けによる契約内容等の違約行為が生じた場合、借主が「期限の利益」を失う旨の条項が設けられています。

この期限の利益とは、お金を借りる契約・債務を負う契約を締結したとき、その返済の条件・履行の期限を定めれば、その時点までは債務を履行する義務は無いというものです。

月々分割にての支払いが可能なのは、この借主の「期限の利益」があるからできるものなのです。

しかし、借主が債務の返済を怠ったり、契約内容違反を起こしたりで担保を損傷したりすれば、この期限の利益を失うことになります。

そして、期限の利益を失ってしまうと借金の残額を一括で支払うことというような特約が付されているのが一般的となりますので、くれぐれもこの運用には注意しなければいけません。

ゆえに、借主が住宅ローンの返済を数か月(通常3か月が多い)滞納してしまうと、この「期限の利益」を喪失し、借入金は保証会社に移り、その保証会社から一括返済を求められるのです。

金消契約までの流れ

住宅ローンの融資の流れは、おおまかに言って、

(1)事前審査(仮審査)
(2)本審査
(3)金消契約(金銭消費貸借契約)
(4)融資実行

という4つのステップで進んでいきます。
住宅ローンの金利はどのタイミングの金利が適用されるの?
住宅ローンについて必須事項があります。
それは、住宅ローンの適用金利については、基本的には「融資実行日時点の金利」になるということです。
金銭消費貸借契約を結んだ時点ではなく、融資実行日になることに注意してください。
たとえば、金銭消費貸借契約を2月に結んだとしても、融資実行日が3月であれば、3月時点の金利が適用されることになります。
住宅ローンの金利はほぼ毎月見直しがあります。ゆえに融資実行月の適応金利が金消契約時での適用金利とは異なってくる場合があるのです。
借入する住宅ローンの適応金利(実行金利)については、金融機関に事前確認しておきましょう。

金消契約までに確認しておくこと。

金消契約は、ローン借入する金融機関にて手続きする事が多く、金融機関は土日が定休日のところが多いですので通常は平日の午前9時から午後3時までの間に手続きすることとなります。

まず、事前にいつ伺うのか確認しましょう。
なお金融機関によっては、住宅ローンセンターという住宅ローンを専門にした店舗を設けているところもあり、この店舗では土曜日曜も受け付けているところが多いので、事前に確認してみましょう。

金消契約に必要なもの&諸経費

住宅ローンの種類、物件、また金融機関によって、多少の違いはありますが、概ね下記が金銭貸借契約時に必要は書類です。

なお、売買ご決済時に自己資金も一部利用するときは、金消契約までに借入する銀行の口座へ資金移動しておいたほうがいいでしょう。

まだ、借入する銀行の口座を作っていないときは、後日、ご決済前までに資金移動しておきましょう。

必要書類 ご本人確認用
運転免許証 発行後3カ月以内
印鑑証明書 発行後3カ月以内
住 民 票 発行後3カ月以内
実印
銀行届け印
通帳・カード
収入印紙 借入額により異なる

【外国籍の方の場合】

永住者の方:在留カード(又は切り替え期間内で未切り替えの場合は、外国人登録証明書)
特別永住者の方:特別永住者証明書 ※有効期限内のもの。

金消契約に必要な諸経費

諸費用項目(ローン費用・保険料など) 金額目安 内容説明
住宅ローン事務手数料 3~5万円(金融機関によって異なる)   金融機関への手数料(金融機関で異なる)
住宅ローン保証料 民間金融機関の場合、1,000万円(35年返済の場合)当たり20万円前後が目安。 融資時に一括支払い、金利上乗せなど金融機関によって支払方法が異なる。保証人を立てる代わりに保証会社などを利用する場合の費用 (金融機関で異なる)
団体信用生命保険料 民間金融機関のローンの場合は金利に予め含まれていることが多い(目安として0.3%程度) フラット35の場合は、年払い(1,000万円30年返済の場合、初年度は35,800円、以後毎年逓減) 住宅ローンの借り入れにあたって加入する保険料(銀行ローンの場合は金利に含まれているので不要)・借主に万が一のことがあった時、ローンを完済できるよう加入する生命保険の保険料
火災保険料・地震保険料 物件種別(マンションか一戸建か?及びその所在、補償内容・契約期間により異なる 住宅ローンの借り入れにあたって、建物にかける保険料 (金融機関で異なる)
印紙代 金消契約書には印紙の貼付が必要になります。印紙は借入金額に応じて事前に用意しておきましょう。

金銭消費貸借契約書に貼付する印紙代

 

記載金額                        税額       軽減措置後

1万円未満のもの 非課税
1万円以上10万円以下のもの            200円
10万円を超え50万円以下のもの        400円       200円
50万円を超え100万円以下のもの      1,000円     500円
100万円を超え500万円以下のもの        2,000円    1,000円
500万円を超え1,000万円以下のもの        1万円     5,000円
1,000万円を超え5,000万円以下のもの      2万円       1万円
5,000万円を超え1億円以下のもの 6万円    3万円
1億円を超え5億円以下のもの           10万円     6万円
5億円を超え10億円以下のもの          20万円    16万円
10億円を超え50億円以下のもの        40万円     32万円
50億円を超えるもの                60万円     48万円
契約金額の記載のないもの              200円

 

金消契約日に行うことは?

まず金消契約では、金銭消費貸借契約書に記載のある重要な事項の説明を受け、その内容の確認をし、契約したということのために契約者ご本人が署名・捺印を行います。
このときの注意すべき重要ポイントは、借入額、借入年数、金利に間違いはないかを十分に確認してください。
なお金消契約時には火災保険についての説明もあります。

金融機関から提示される火災保険のプランにそのまま加入しても特段問題ありません。しかし、その保険に加入しなくても別段ローン借り入れに支障はありません。
なお、金融機関により火災保険に加入したかどうかのチェックに違いがあります。

殆どの大手銀行では加入してくださいで終わり、加入したかどうかのチェックはありません。例えば諸費用ローンまで借り入れの場合は、事前に火災保険の見積書提示を求められる場合もあります。
大手銀行と対応が異なるのが一部の地方銀行、ネット銀行、信金、ノンバンクです。

これら機関では融資実行に際し、行内融資規定で火災保険申込書写しの添付が求められているので加入した証として申込書の写しの提出が求められます。
なお火災保険は、仲介をした不動産会社でも扱っている場合もありますし、知り合いに損害保険会社の知り合いがいるなら、事前に見積もりを依頼しておき、比較検討するのが良いでしょう。

金消契約終結時の所要時間は?

金消契約は、住宅ローンを借り入れる銀行窓口へ出向いて契約を交わします。

契約締結の時間は、約1時間前後でありそれほど時間がかかりません。

この時間の中で、重要事項の説明と借入の条件の確認、署名・捺印となり、おおよそひと通りの手続きは終わります。

金消契約の実行日は?

融資実行日は、金融機関によっても違いがあります。

金銭消費貸借契約を結んでから、おおよそ3日〜1週間程度と考えておけばいいでしょう。

この期間を事前に把握し、売買決済日を確定するようにしましょう。
不動産業者が仲介介在する場合、実務上は売買決済約定日から、この金消契約の実行日までのタイムラグを考え、その期間も踏まえ事前設定して臨んでします。

まとめ

住宅ローンを借りる際に金融機関と結ぶ契約を金銭消費貸借契約(通称:金消契約)は、一般的には簡略に「住宅ローン契約」などと呼ばれることもあります。

金銭消費貸借契約書は2通用意されていて、金融機関と借入本人がそれぞれ1通ずつ保管するようになります。

金銭消費貸借契約には、借入額や金利、金利タイプ、返済期間などのほか、滞納した場合の対応や担保、繰り上げ返済の手続きや手数料など細かい点についても定めています。

ゆえに必ず事前に目を通しておきましょう。

この記事を書いた人
大久保一馬 宅地建物取引士・不動産売買のプロフェッショナル・不動産コンサルタント
不動産業界歴30年。その間5000人以上の不動産売買者への相談経験を元に、不動産市場への本質的な情報発信を開始。幸せな生活における不動産の関係についてのオフィサーのような存在を目指し、某有名週刊誌にも不動産市況についてのコメント多数。多数の不動産系書籍の監修も行っている。

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